
アレルギー科は様々なアレルギー疾患の診断と治療を専門とする診療科です。花粉症や食物アレルギー、薬物アレルギーなど、現代社会で増加傾向にあるアレルギー症状に対して、最新の検査技術と治療法で対応いたします。アレルギーは免疫システムの過剰反応により生じる疾患で、軽度なものから生命に関わる重篤なものまで様々な症状を呈します。適切な診断により原因を特定し、根本的治療も含めて包括的にサポートします。 当院では患者さま一人ひとりのアレルギー症状や生活環境に応じた個別の治療計画を提供し、症状の改善とともに生活の質の向上を目指します。アレルギー症状でお困りの際は、軽微な症状でもお気軽にご相談ください。

こんな症状の方はご相談ください
- くしゃみ、鼻水、鼻づまり
- 目のかゆみ、充血、涙
- 皮膚のかゆみ、発疹、蕁麻疹
- 息苦しさ、咳、喘鳴
- 食後の腹痛、下痢、嘔吐
- 薬剤服用後の皮膚症状
- 接触後の皮膚炎
- 重篤なアレルギー反応の既往
- アレルギー原因の特定希望
- 免疫療法への関心
- エピペンの処方相談 など
主な診療内容
ショック

アレルギー性ショックは重篤なアレルギー反応により循環系が破綻した生命に関わる緊急事態です。血圧低下、頻脈、意識レベルの低下を呈し、迅速な対応が生死を分けます。食物、薬剤、昆虫刺傷などが原因となることが多く、過去にアレルギー歴がある方に発症しやすい傾向があります。 治療では気道確保、酸素投与、大量輸液による循環管理を最優先とし、エピネフリン(アドレナリン)の投与により症状の改善を図ります。ステロイド薬や抗ヒスタミン薬も併用し、症状の再燃を防ぎます。既往がある患者さまには、エピペン(自己注射薬)の処方と使用方法の詳細な指導を行い、緊急時の対応について家族も含めて教育いたします。
アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎は花粉、ダニ、ハウスダストなどのアレルゲンにより引き起こされる鼻粘膜の炎症です。季節性(花粉症)と通年性に分類され、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状が現れます。症状の程度により日常生活への影響度が大きく異なります。 治療では抗ヒスタミン薬の内服、点鼻ステロイド薬の使用が基本となります。重症例では抗ロイコトリエン薬や点眼薬も併用します。根本的治療として舌下免疫療法も選択肢となり、3-5年の継続治療により症状の大幅な改善が期待できます。環境整備によるアレルゲンの除去も重要で、具体的な対策についても詳しく指導いたします。
接触性皮膚炎

接触性皮膚炎は特定の物質との接触により皮膚に炎症が生じる疾患です。刺激性接触皮膚炎とアレルギー性接触皮膚炎に分類され、化粧品、金属、植物、洗剤などが原因となることが多く見られます。接触部位に一致した発疹、かゆみ、水疱形成が特徴的です。 診断にはパッチテストを実施し、原因物質の特定を行います。治療では原因物質の除去が最も重要で、ステロイド外用薬により炎症を抑制します。重症例では内服ステロイド薬も使用します。原因物質が特定できれば、それを避けることで症状の再発を防ぐことができます。職業性の場合は作業環境の改善についてもアドバイスいたします。
舌下アレルゲン免疫療法(シダキュア・ミティキュア)

舌下免疫療法は花粉症やダニアレルギーに対する根本的治療法です。シダキュアはスギ花粉症、ミティキュアはダニアレルギー性鼻炎に使用します。アレルゲンを少量ずつ継続的に投与することで、免疫システムを徐々に慣らし、アレルギー反応を抑制します。 治療期間は3-5年と長期にわたりますが、症状の著明な改善や薬物使用量の減少が期待できます。治療開始前に詳細なアレルギー検査を実施し、適応を慎重に判断します。副反応として口腔内の腫脹やかゆみが生じることがありますが、重篤な全身反応は稀です。定期的な経過観察により安全性を確保しながら治療を継続いたします。
ゾレア皮下注射

ゾレア(オマリズマブ)は重症気管支喘息や慢性蕁麻疹に対する生物学的製剤です。IgE抗体に結合してアレルギー反応を抑制し、従来の治療で効果不十分な患者さまに大きな改善をもたらします。月1-2回の皮下注射により、喘息発作の頻度減少や蕁麻疹の症状軽減が期待できます。 治療開始前に詳細な検査を行い、適応基準を満たすことを確認します。注射後は一定時間院内で経過観察を行い、副反応の有無を確認いたします。効果判定には数ヶ月を要するため、定期的な評価により治療効果を判定し、必要に応じて治療方針の調整を行います。高額な治療のため、医療費助成制度についても説明いたします。
アレルギー検査(View39、ドロップスクリーン)

アレルギー検査はアレルゲンの特定と治療方針決定に不可欠な検査です。View39は39種類の主要なアレルゲンを一度に測定できる血液検査で、食物、吸入系、接触系アレルゲンを包括的に評価できます。ドロップスクリーンは指先からの少量の血液で41種類のアレルゲンを測定可能で、迅速に結果を得られます。 検査結果に基づいて、症状との関連性を詳しく評価し、適切な治療方針を決定します。陽性反応が認められても症状との関連がない場合もあるため、臨床症状と検査結果を総合的に判断することが重要です。結果説明では、日常生活での注意点や環境整備の具体的方法についても詳しくアドバイスいたします。
アナフィラキシーショック

アナフィラキシーショックは最も重篤なアレルギー反応で、全身の複数臓器に症状が現れ、循環器系の破綻により生命に関わります。食物、薬剤、昆虫毒、ラテックスなどが原因となり、症状は急速に進行します。皮膚症状、呼吸器症状、循環器症状、消化器症状が複合的に現れます。 治療ではエピネフリンの迅速な投与が最も重要で、気道確保、酸素投与、大量輸液を並行して行います。既往のある患者さまには、エピペンの携帯と適切な使用方法の指導を徹底し、家族や周囲の方々にも緊急時の対応を教育いたします。原因の特定と除去、予防策の確立により、再発防止に努めます。
薬疹

薬疹は薬剤によって引き起こされる皮膚・粘膜の有害反応で、軽微な発疹から重篤な全身症状まで様々な病型があります。抗生物質、解熱鎮痛薬、抗けいれん薬などが原因となることが多く、薬剤投与から数日から数週間後に症状が現れます。Stevens-Johnson症候群や中毒性表皮壊死症などの重症型では生命に関わることもあります。 診断では詳細な服薬歴の聴取が重要で、原因薬剤の特定を行います。軽症では原因薬剤の中止と対症療法で改善しますが、重症例では入院治療が必要となります。原因薬剤が特定できた場合は、薬剤アレルギー手帳を発行し、今後の医療において同系統薬剤の使用を避けるよう指導いたします。薬剤リンパ球刺激試験などの特殊検査も実施可能です。